観点の移動

あなたの自己紹介をしてください。


そう言われたら、どのように自分自身を紹介するでしょうか?


よく考えてみると、その時の条件・状況、つまりシチュエーションによって、
自分自身の説明を変えている事に気が付きます。

例えば、
「40才 会社員 2児のパパ、青森県出身 東京都渋谷区在住」
の山田さん、と言う人物像をイメージしてみて下さい。


会社勤めの会社員として、
取引先と名刺交換をする場合には
「●●会社 ○○事業部 マネージャーの山田です。」
となります。
つまり会社員としての観点から自分を紹介しています。


次は、息子たかし君が通う保育園での会話です。
「山田たかしの父です。あの公園の隣が自宅なんですよ、良かったら遊びに来てください」
というように、父親と言う観点から自分を紹介するでしょう。

次は、山田さんがアメリカに行き、自己紹介をする事になりました。
「I'm from Aomori Prefecture(city) in Japan. I'm 40 years old.」
と言う感じで、日本人である事を説明し、一個人として年齢を言う事もあるでしょう。
このシチュエーションで、
「●●会社 ○○事業部 マネージャーの山田です。」
と説明しても相手には全く伝わりません。

このように、山田さんは
「●●会社の社員であり、マネージャーであり、父であり、男であり、40才であり、青森県民であり、東京都民であり、日本人であり、アジア人であり、黄色人種であり、人間であり、地球人であり、人類500万年の歴史の中の1968年〜2008年のほんの一瞬を生きている生命体であり・・」と、
観点を自由自在に移動する事で、自分自身の自己認識は大きく変化します。


日常生活で、このように観点に意識を向ける事は少ないのではないでしょうか?


これはほんの一例ですが、このように観点を自由自在に移動するイメージを使いこなせるようになると、そのイメージを道具として応用し、
それまで思いつかなかったアイディアが生まれたり、物事を整理できたり、
人間関係も自然と円滑になってきます。


人間が一番観点を移動する事ができない、根深い無意識の自己認識は何だと思いますか?

それを案内するのが『HITOTSU学』です。