認識方式

『HITOTSU学』はあらゆる現象(自然現象・物理現象・心理現象など)をどのよう認識するのか、その認識方式を深く理解し、自由自在に応用・活用できる自分になる事で、より自分の能力を発揮し、より人とのコミュニケーションがうまく行き、より豊かな生活、幸せな人生を送る事ができる「道具」だと言えると思います。


「認識」という言葉自体は、それほど日常生活で馴染みがないと思います。


例えば、職場でこんな会話があったとします。

社長「どうして俺の言った通りにやってくれなかったの?」
社員「言われた通りにやったつもりなのですが、私の『認識』がずれていたようです。」

ではなぜ、『認識』がずれてしまったのでしょうか?

人間の言葉、行動は、一番根底にあるアイデンティティ(自己認識)が大きな影響を与えています。


このアイデンティティ(自己認識)の説明について、
HITOTSU学創始者Noh Jesu氏の著書を引用します。

例えば焼肉屋の社長さんが、「牛肉の輸入が緊急ストップする」という朝のニュースを見た時、「別の仕入先を確保しろ」といち早く社員に指示を出す事でしょう。
この例を見ても分かるように、自分が社長だというアイデンティティを持っている人は、何を見聞きしても、社長としての立場によるイメージが湧き、そこから来る感情や思考も社長的になり、表情や言葉、行動も社長的になります。


もし社員としてのアイデンティティしかなければ、このニュースを聞いても「お客が減ったら給料まで減ったりしないかな」と心配に思う事はあっても、別の仕入れルート確保を心配するまでにはいたらないでしょう。


このようにアイデンティティ(自己認識)の違いによって、
ひとつの同じニュースを聞いたとしても、
それを認識した時に生じる思考、感情、行動は全く異なるものとなり、
その異なる思考、感情、行動を持った人間同士がコミュニケーションをするのですから、
認識がずれるのは当然のことと言えます。


どちらが正しいわけでもない、
社長だから正しいわけでもないし、
社員だから間違っているわけでもない、
ただ二人の認識方式が違うだけ。


単純ですが、この認識方式のズレの仕組みを意識できるだけでも、
人間関係、コミュニケーション力は飛躍的に向上していきます。